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2019年6月17日 (月)

9年前の彼女

東京・田原町Readin'Writin'さんに行ってきました。

アアルトコーヒーの庄野雄治さんと、校正者の牟田都子さん、おふたりによる トークが聞きたくて。

牟田さんは、5月に大貫邸で有緒さんとお話ししていただいて、すごく楽しかったし、

庄野さんといえば、思い出の一冊があるのです。

いまでもわたしの本棚にある、『たぶん彼女は豆を挽く』です。

~~~

 

その頃わたしは書店員でした。

2010年6月17日に、この本が入荷したことを、このブログに書いています。

〈本日入荷!〉

 

あっさりした紹介ですが、入荷を待ってすぐに自分で買いました。

この本おしゃれだしかわいいし、趣味の合う人に読んでほしいな、

コーヒー屋じゃなくても自分でお店を持ちたいと思ってる人におすすめしたいな、と思ったのです。

というのも、この頃は自分がスケールスさんに本棚を置いてもらったり、古本市をやってみたりマルシェイベントに出てみたり、

いつかお店をやってる自分を想像してみたりもしていた時期だったので、庄野さんが自分の店と向き合う姿は勉強になりました。

そしてアアルトさんの豆を、注文してみたりもしましたよ。

 

あれから9年。庄野さんご本人に会えるチャンス到来!

今回は、庄野さんによる短編小説集『たとえ、ずっと、平行だとしても』発売記念だそうです。

ついに小説まで~~。

しかもReadin'Writin'で牟田さんもご一緒とあらば、いかねばなるまい☆

ということで、『たぶん彼女は豆を挽く』を抱えて浅草、田原町へ。

 

庄野さんは、ありきたりな言い方になってしまいますが自然体でした。

 

本を出すにあたって「バーコードはつけない」ことを決めて、それで売っていくにはどうするか、を考えた(結果音楽レーベルから出すことにした)というお話しは、

お店をはじめた頃のエピソードとして『たぶん彼女は豆を挽く』に書かれていたエピソードを思い出しました。それは、

~あまりにお客さんが来ないので、焙煎してからの販売期限を延ばそうかとか、新聞を置こうかとか、

思いつくのは「やりたくないこと」リストに書いてあることばかりだった~

というようなものでした。

 

なにかを始めるにあたって、これだけはやりたくない、というのを決めておくのは、ぶれないためにけっこう重要かもしれないと、あらためて思いました。

だってけっきょく庄野さんは、そのやりたくないリストにあることには手を染めずに今日まやってこられたんですから。

さらに、声を大にしておっしゃってたのは「売れてるもので、自分がこれはいいと思ったものをマネする。その時、自分らしさを出してちょっとだけ変えてみようなんて思っちゃいけない」ってこと。それをやると、がぜんダサくなっちゃうんですって。

小説も、自分が好きな作家さんの作品をマネして?書いたそうですよ。ほんとかしら。

となりで牟田さんがにこにこして、ときどき暴走しそうになるトークにブレーキをかけつつ(笑)

仲のよいお友達♪という感じでリラックスしておしゃべりしてくださったので、客席もだんだん、ほぐれていきましたね。

 

トークのあとで、新刊と、ずうずうしくも思い出の本の両方にサインをお願いしたら、「ここでこの本に会えるとは!」と、快く応じてくださいました。

すこし、お話しさせていただいたのですが、自分の店を持つこと、それで食べていくことについて、

ヒントというか心構えというか、とても力強い言葉をいただきました。ありがとうございます。

 

次の日、会場で買ったアアルトコーヒーを淹れてみました。

久しぶりに飲むアアルトブレンドはキリッと苦い、珈琲らしい味で、いくらでも飲めそうなのした。

 

 

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