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2014年7月15日 (火)

長崎からきた女

わたしの悪い癖なのですが、文章が長くなると直したいところが目について、アチコチいじっているうちに時機を逸し、ついにお蔵入りという記事がいっぱいあるのです。

いくらいじっても大して変わらないので、もうあきらめてとりあえず上げてしまいます。

 

さて、そろそろTIBFの話題も終わりにしなければ、次の出来事が書けなくなってしまう。

 

なにしろ東京ビッグサイトですから、広い会場に大手出版社のブースがずらり。

最近はそれも「出版○○会」とか「◇◇グループ」とか、数社がまとまって大区画を確保していることも多くて、じつは会場にいる人間の多くは「出展者」のカードを首からさげています。(他には「クリエイター」「出版社」「書店」「読者」などがある。)

年に一度の合同キャンペーンみたいな空気が漂い、名刺が飛び交い、書店ではありえない家電量販店並みの呼びこみや、スタッフ同士が「ご無沙汰しております」「△△さんのところ見てきたよ」などと談笑する姿もあちこちで見られます。

 

そんな中、あまり人通りの多くない通路ではあったのですが、輪をかけてポツンというか、そこだけポコンと空間があって、なんとなく、視線がとまる。。。

並んでいるのは普通の本より小さな本。おおっこれは!と近くによれば、見るからに手製本の、豆本から上製本までの作品が、お行儀よく並んでいるではありませんか。

 

そのブースにいるのは、たぶん自分と同年代くらいの女性。パッと見 内気そうな、見るからに文化系女子。

「手製本ですよね。全部ご自分で?」と、声をかけると、戻ってくる言葉がなんだか懐かしいイントネーション…つられて故郷の言葉に戻ってしまう。あーこのかた、九州だ。

聞けば長崎からいらしているそうです。

 

しかも驚いたことに、このブースをひとりで借り切っての出展!えええ!?そんな無茶な。いったいなぜ???

「ブックオカに出て、すごく楽しかったので。やっぱり東京に出てみたいと思って。」

いや~ブックオカは本好きによる本好きのための大ブックイベントだもの楽しいに決まってる。それに引き換えここは出版業界ビジネスの場。会社単位でお金を動かす場なんである。相当なもんだったでしょ、出展料。

こっそり聞いた金額は、わたしの給料の数カ月分。わたしなら出せない。出そうとも思わないが。

何故に、こっちなのか。2階ではイラストレーターやライターたちが売り込み合戦を展開しているクリエイターEXPOも同時開催中だというのに。

「出るならこっちだと思ったんです」

 

すごい。口調はおっとりなのに、言ってることが肝っ玉。

ある意味無知ゆえの暴挙いやいや冒険心。
そして、一歩踏み出したら後へは引かない九州魂(なのか?)。

 

なんだかいろいろ聞きたくなって、いっしょにブースの中に、並んで座って話しこんじゃいました。

 

執筆も印刷も自分で、という作品はどれも丁寧で、光沢紙に全ページ写真をプリントした豆本もあれば複雑な綴じ方の和本もある。

その場ではさらっと目を通しただけだったけど、結婚詐欺をテーマにしたという「勢戦」は、ここまで晒すかというご自身の子供時代の写真に短い一言を添えて、笑いも誘うし毒も効いた痛快な1冊。

この1冊で、この人がすごい、というのは伝わった。中身がある。

購入したのはほかに、『いシょ♡』『一匹狼』『イワンの手、アクマの手』『じゃじゃ・上巻』

ご本人もおっしゃってましたが、生死がテーマになっているものが多いです。

 

興味を持った方は、こちらをご覧ください。

http://www.seikohatakeyama.com/

 

栃木にも行く!とおっしゃってくださってます(笑)
これは、開催せねばなりませんなぁ。

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