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2013年12月22日 (日)

ねぇ石川くん。

前回 俳句の話が出たので、ちょっと前に読んだ『石川くん』枡野浩一(集英社文庫)のことを書こう。

といっても、石川くんは俳句じゃなくて短歌詠みだったな。まぁいいか。

 

石川くんって、みなさんわかってると思いますけど、啄木のことですよ。念の為。

 

枡野浩一さんが、愛と尊敬を込めて持ち上げたり落としたり、貶めたりしてる本です。


文庫本で横書きで、朝倉世界一さんのかわいくて小憎らしいイラストが添えられて、

なんだか女子高生に手に取られたい感満載じゃあない?


とかなんとか思いながらヨソジのおばさんも手に取ってしまいましたよ。

 

この本で枡野さんは、啄木の短歌の現代語詠みに挑戦しています。

現代語“訳”ではなく、あえて“詠み”としたのは、

本文中で枡野さんが

石川くんの歌を自分の歌にしてしまおう!

そんなふうに、ひらきなおってみる

 と、書いているからです。

 

ちなみにこの枡野浩一さんという人は若い人にけっこう人気があるんですが、

こんなふうに偉大な先達をおちょくってみたり、自分の本に『くじけな』っていうタイトルをつけて、100歳の詩人・柴田トヨさんのベストセラー詩集『くじけないで』のパロディを気取ってみたり、
けっこうふざけたことをさらりとやってのけちゃう部類の歌人さんです。

ひょっとしてあれかな、新人類って言われた世代?

 

あ、そしてまた季刊レポつながりになっちゃうけど、この『くじけな』に、シュールと脱力の境界線ギリギリを行く挿絵を描いたのが、季刊レポのメインキャラ“レポたん(仮称)”の生みの親、後藤グミちゃんです。

最近北海道に引っ越して、「屋上で会いましょう」というブログをポチポチと再開されてますよ。

http://okujo.exblog.jp/

 

 

話を戻して、、、『石川くん』ですが、

熱心な啄木さんのファンならきっともう、この本が焚書に値するような内容だという噂はお聞き及びかもしれませんね。読まない方がいいかも、かなしくなったり腹が立ったりするでしょう。

それくらい、ある意味過激なんですけど、思わずプッと吹き出しちゃうんだなーこれが。

たとえば、すごく有名で、この本でも最初に出てくるヤツをここにひとつ引用します。

 

 

  友達が俺よりえらく見える日は

  花を買ったり

  妻といちゃいちゃ

 

 

教科書に載ってる貧乏短歌で、石川くんをイメージしてる人は、暴かれる本当の石川くんから目が離せなくなること請け合い(*^m^*

石川くんが、やたら自意識過剰でエエかっこしぃのくせに小心者っていう、「学年にひとりくらいいたメンドクサイ奴」設定でこきおろされてるのは、むしろ小気味いいです。

 

繰り返しますが、枡野さんは愛してますよ、石川くんを。

愛なくして、ここまで貶せません。たぶんね()

 

 

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