« 2013年9月 | トップページ | 2013年11月 »

2013年10月

2013年10月24日 (木)

祝・復刊『夢魔の標的』

一人の作家をたて続けに何冊も読むということはしない質なのだが、(仁成は別)

中学生のころ夢中になって読んだ作家が星新一さんだ。

その、最初の一冊がこの『夢魔の標的』だった。

怖かった。

殺人犯や悪霊が迫ってくる恐怖感ではなく、自分の中で得体の知れないことが起こり始めるという、それまでに味わったことのない怖さ。

それでいて文体は簡潔で、どんどん読まされて引き込まれていく。

高揚したなぁ。

それで、星さんの本を次々読んだけど、この手の話は他にはなかった。

そもそも他はほとんど短編集ばかりで、長編が珍しいのだと知ったのは後のこと。
ショート・ショートという分野があることすら知らなかった。


でもショート・ショートは圧倒的にSFとかミステリだったし、長編の『ブランコの向こうで』も、すごくおもしろかったけど、ファンタジー色が強くて、ここまで怖いかんじではなかった。

夢魔の標的はミステリではなく、ホラーだった。

『明治の人物誌』はノンフェイクションで、これはまた違う味のおもしろさだった。明治という時代の魅力と、歴史の持つおもしろさに気付かせてくれた本だ。

なにか大きな忘れものに気付いた気がして、興奮しながら高校時代の歴史の教科書を読みなおした記憶がある。

短編集で大好きなのは『ノックの音が』

収録作すべてが「ノックの音」ではじまるという、星さんならではの発想と展開のヴァリエーションの妙を堪能できる。
書いたけど採用しなかったものが何十篇とあるに違いない、、、

ショート・ショートの神様と呼ばれている星さんだけど、長いものもすごくいいので、未読の人にはぜひ読んでほしい。

星作品は時代の影響を受けないものが多いのだが、こと〈夢魔〉に限っては、近年、新刊書店の文庫棚からは消えていて、なかなか重版されなかった。

そういえばテープレコーダーや公衆電話が重要なアイテム…
時代的に、もう難しいのかなぁ と思っていたので、今回の復刊のニュースはとても嬉しい。

これを機に、もっとたくさんの人に読んで欲しいし、

なんなら映画化されてもいいと思う。
いや、最初に読んだ時から映像化を願っている。

あの、見えない包囲網の恐怖。それでも主人公が立ち向かっていくクライマックスを、見てみたい!

ぜったいにおもしろいから。
だれか映画化して―!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2013年10月12日 (土)


月の下でマンマリカ♪@カフェ・ラ・ファミーユ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2013年9月 | トップページ | 2013年11月 »