星がきれいな季節です
星空の美しさを堪能できる本を紹介します。
・野尻抱影『星三百六十五夜 秋』(中公文庫ビブロ)
明治生まれのレトロな言葉づかいが、星の話によく似合います。
文学、歴史、地理、気象、神話伝承や民俗学にまでわたる、豊富な知識に驚嘆。
なかでも漢詩の美しさが心にしみました。
著者は学生時代に小泉八雲や坪内逍遥の指導を受けたらしいですが、
もともと文才のある血筋だったのでしょう、弟が大佛次郎というのもうなづけます。
早大卒業後は、中学の英語教師の傍ら登山に親しみ、やがて星空と
それにまつわる民間伝承に魅せられていったようです。
星に関する多くの著作があり、天の民俗学者、
あるいは天の文学者と呼ぶ人もいるとか。ほかの本も読んでみたくなりました。
有名なエピソードとして、
1930年に太陽系第9惑星として発見された「PLUTO」に
「冥王星」という和訳をつけたことがあげられます。
この本がとっつきにくいというかたには、同じ中公文庫リブロの
『天文台日記』(石田五郎・著)をお勧めします。
こちらは昭和の文章なので、だいぶ読みやすいと思います。
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