八月の日本人
今年もこの季節が巡ってきました。
多くの日本人が、あの戦争のことを思い出す季節です。
思い出す。つまり、ふだんは忘れてる?
それでもいいと思います。せめて年に一度くらい、
思い出しましょう、考えてみましょう。
戦争のことを。人間同士が大量に殺しあうことの意味を。
そして、この夏わたしがオススメするのが、この本です。
『父の戦地』北原亞以子 著 (新潮社)
4歳の娘を残して出征した若い不器用な父親が、
わが子に向けて日々綴った励ましや、
戦地での暮らしぶりを、拙いながらもユーモラスに伝えた絵はがき。
比較的平穏な戦地の様子に、
これが兵士の暮らしかと意外に思う向きもあろう。
家族に心配かけまいという思いやりなのか、
それとも、これもまた戦争の一面なのだろうか。
やがて、二度と会うことのなかった父の人生を、
著者は丹念に辿る。そう、これは著者自身の
父親を描いたノンフィクションなのだ。
母や、祖父や、周囲の人々から集めたエピソードを丹念に編みなおし、
若き日の、父の姿をみごとに浮かび上がらせた。
辛く苦しいばかりの戦争記録ではないからこそ、
見えてくる真実がある。
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父恋し 戦争憎し 忘るまじ 陽炎燃ゆる 玉音の夏
李下
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